秋季特別展 俳画のたのしみ 近世編
俳文学者でもあった柿衞文庫の創設者岡田利兵衞は、俳文学と美術史のはざまにあって研究が遅れている俳画にはやくから注目し、俳画を定義づけました。著書『俳画の世界』は、立圃(りゅうほ)から化政期までの俳画を網羅し、俳画の歴史を示して、現在でも俳画の基本図書となっています。
本展では、開館以来30年の調査をふまえ、個性ゆたかな俳人達の俳画を厳選して約100点紹介します。
俳画の祖とされる立圃、浮世世俗を描き出した西鶴、俳諧風雅で追求した精神性を画にも表現しようとした芭蕉、すぐれた専門画人として俳画に一流を確立した蕪村、俳諧の大衆化のなか独自な味わいのある作品を生み出した一茶……。俳諧と歩みをともにした俳画の流れ、句と画と書が織りなす作品世界を読み解く楽しさをぜひこの機会にご堪能下さい。
会期
- 平成27年9月12日(土)~10月25日(日)
- 月曜休館(ただし、9月21日、10月12日開館。9月24日、10月13日休館)
- 開 館 時 間 午前10時〜午後6時(ただし入館は午後5時30分まで)
※会期中展示替えを行います
1期 9月12日~10月4日
2期 10月6日~10月17日
3期 10月18日~10月25日
主な出品資料
- 立圃筆 休息歌仙
- 西鶴自画賛十二ヵ月〔伊丹市指定文化財〕
- 芭蕉「枯えだに」句自画賛 枯木に鴉図(個人蔵)
- 芭蕉筆 旅路の画巻
- 蕪村「いかだしの」句自画賛 筏士図(個人蔵)
- 蕪村「みじか夜の」句自画賛 武者図(個人蔵)
- 月渓「大津絵」自画賛(個人蔵)
- 蕪村句稿断簡 九老証画 琵琶法師図(個人蔵)
- 一茶「両国の」句自画賛 鳩図(個人蔵)
- 抱一「夕立や」句自画賛 雨宿図(個人蔵)
観覧料
- 一般700(600)円
- 大高生450(350)円
- 中小生350(250)円 *県内中小生は無料
※()内は20名以上の団体割引料金
記念講演会
- 「近世俳画の世界」
画家 戸田勝久氏
9月19日(土) 午後1時30分~3時
受講料 一般500円・大高生200円・友の会会員無料(要申込)
事前に柿衞文庫にお申込ください(電話可)»
展覧会関連講座
- 「俳人の書と画Ⅰ 立圃から芭蕉」
- 「俳人の書と画Ⅱ 蕪村から一茶へ 俳画の人物に会う」
神戸大学名誉教授 堀信夫氏
9月12日(土) 午後1時30分~3時
清泉女学院大学客員教授 玉城司氏
10月3日(土) 午後1時30分~3時
<講座料>
各回/一般1,500円 、大高生1,000円、友の会会員500円(要申込)