春季特別展「寄贈コレクションによる俳句のあゆみⅠ 子規・青々・月斗・虚子・青畝」【終了しました】
財団法人柿衞文庫は、俳文学者である岡田柿衞が収集した俳諧資料を中心に発足し、日本三大俳諧コレクションの一つに数えられています。一方、開館後は近現代の俳人たちの直筆作品や句集、俳句雑誌などの寄贈が相次ぎ、その数は直筆だけでも約1,500点にのぼり、俳句資料も充実してきました。そこで寄贈者の方々へ感謝の意をこめて、寄贈コレクションのみで近代俳句のあゆみをたどる展覧会を開催いたします。この展覧会は二ヵ年に及ぶもので、本年度は「ホトトギス」で活躍した俳人たちを、来年度は新傾向・自由律俳句および新興俳句で活躍した俳人たちを紹介します。
本展では、明治における俳句革新の立役者である正岡子規をはじめ、子規門の高浜虚子、内藤鳴雪、柳原極堂、松瀬青々、青木月斗ら。また、高浜虚子が「ホトトギス」の「台所雑詠」欄によって育てた長谷川かな女や杉田久女、中村汀女などの女性俳人。さらに、同誌から巣立った山口誓子、水原秋桜子などをとりあげた俳句のあゆみをたどります。
寄贈品には、関西で活躍した俳人の資料が多く、これは寄贈者が青木月斗や松瀬青々の直門であったり、ご遺族が関西在住であったりして、関西にゆかりのある資料を関西の地に遺したいと希望されたからです。
活字からでは味わえない俳人たちの筆づかいを堪能していただければ幸いです。
会期
- 平成23年4月16日(土)~6月5日(日)
- 月曜日休館
- 開 館 時 間 午前10時〜午後6時(ただし入館は5時30分まで)
主な出品作品
- ・正岡子規筆「このころの」句短冊
- ・岡野知十筆「秋草」や句小色紙・小村雪岱画初秋小景図小色紙合装幅
- ・高浜虚子筆「桐一葉」句一行物
- ・松瀬青々筆「年月の」句一行物
- ・青木月斗筆「桜鯛」句幅
- ・阿波野青畝筆「小春とは」句一行物
- ・長谷川かな女筆「星とぶや」句短冊 他約190点
入館料
- 一般700(600)円
- 大高生450(350)円
- 中小生350(250)円
※()内は20名以上の団体割引料金
記念講演会
- 「子規と青々 寄贈コレクションを語る」
俳人 茨木和生氏
4月16日(土) 午後1時30分~3時
聴講は無料です。
事前に柿衞文庫にお申込ください(電話可)»
展覧会関連講座
- 「子規から虚子へ」
- 「虚子門のひろがり」
同志社大学他講師 青木亮人氏
4月23日(土) 午後1時30分~3時
大阪芸術大学教授・俳人 三村純也氏
5月21日(土) 午後1時30分~3時
<講座料>
各回/一般1,500円 、大高生1,000円、友の会会員500円(要申込)